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  • 執筆者の写真Shigehiro Kuraku

講演による発信予定

2024年のこりの講演等の予定をまとめておきます。国際的な会での発信は英語のブログのほうで紹介しています。英語のブログでは、ゲノム情報の完成度の測り方にまつわる蘊蓄などの話題も時々取り上げています。なお、ここでは工樂自身からの発信を紹介しています。研究室メンバーそれぞれからも、8月後半の日本進化学会年会等での発信も予定されていますが、未出版データも含みますため、ここで大々的には紹介しません。いっぽう、工樂自身による発信内容は、断らない限りSNSなどで拡散していただいて構いません。


 

9月14~16日 生命情報科学若手の会 にて


講演「分子進化学でみるゲノム情報―「反モデル」から生物多様性の理解へ

(内容は上記リンク先に記載)


 

9月4~6日 日本遺伝学会第96回大会 ワークショップ「遺伝学から拡がる研究分野」にて


講演「EvoDevoの舞台裏―失われた発生制御遺伝子を追って Behind the scenes of EvoDevo – quest for developmental regulatory genes gone missing」


要旨:どのようなゲノムの変化が表現型進化の引き金となるのかを考えるとき、遺伝子コード領域の変化と制御領域の変化とでは、後者が大事だという。動物門を超えても「ツールキット遺伝子」、すなわち、ボディプランを造る制御遺伝子のセットが「ほとんど同じ」だから、らしい。2000年が過ぎた頃のことだったが、動物の全ゲノム配列情報は得られておらず、遺伝子レパートリを詳しく調べることはまだできないにもかかわらず、「ほとんど同じ」とどうして言えるのか?そして、完全に同じではないのなら、その違いをしっかり知っておかなければいけないはずだ。私はそう考えた。広く見渡せば、全ゲノム情報が得られるだいぶ前から遺伝子が「ない」と言われていた例もある。ヒトでいえば、DNA修復酵素であるDNAフォトリアーゼ、そして、色覚オプシンのSWS2やRh2をコードする遺伝子などである。こういった遺伝子レパートリの変遷を自分で調べてみようと思ったのは2005年頃のこと。丁度揃い始めたさまざまな実験動物の全ゲノム情報を利用し、網羅的な遺伝子欠失の探索と、WntやTGF-betaなどの遺伝子レパートリの種間比較を行った。当時盛んであり自分も付近に身を置いていたEvoDevo(進化発生学)を裏打ちする研究になればと、とくに脊椎動物の発生制御遺伝子に注目した。本発表では、現在も続けている遺伝子レパートリの研究から、最近集積しつつある軟骨魚類サメ・エイのゲノム情報を加味した解析の結果までを含め、NodalやLeftyなどの発生制御遺伝子の欠失や重複の実例(Kuraku, Dev Dyn 2024)やそこから浮かび上がったゲノム進化の傾向について紹介する。




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