おもに一般の方向けのお知らせです。
遺伝研の公式イベントである木村資生博士生誕100周年記念講演会が近づいてきました。所内では、この時節にちなんだ新しいみどころがあれやこれや、用意されています。(ここだけは、おもに研究者向けですが)近々訪問される方はぜひ気にしてみてください。
木村資生博士について、遺伝研のHP上にあるさまざまなリソースから、その業績等を辿ることができます。
1988年発売の岩波新書「生物進化を考える」は、木村資生博士が書かれたものの中で、もっとも読みやすいものだと思います。
私の最初のメンターである宮田隆博士が記された講談社ブルーバックス「分子から見た生物進化 DNAが明かす生物の歴史」や、生命誌研究館によるウェブサイト「宮田隆の進化の話」においても、分子進化学が発展してきたその礎として、中立説の理論がどういう実例によって証明されてきたか、が紹介されています。
宮田隆博士の上記ブルーバックス(出版時のタイトルは「分子進化学への招待」)は以前このサイトでもお薦めしていました。1994年11月、この本の出版準備のさなかに、木村資生博士の訃報が入ったそうです。
私は、出版後ほどなくして奈良市の自宅近くの書店でこのブルーバックスの本を手に取り、分子進化学という分野の存在を知りました。(分かったのはほんの表面だけとはいえ)その明解な内容にこの上なく惹かれたのでした。高校3年の1月のことでした。
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